国際人
ある日の国際空港。ロサンゼルスからタイ便で帰国。「日本人の方は、こちらへどうぞ・・・」係員は、言った。オレは、帰国した嬉しさからか、その声にすぐさま反応し手を挙げたら、英語で「トランジットの方は、あちらです」
と、係員にそっけなく言われてしまった。しばらく、オレは、他の乗降客を尻目に手土産をぶら下げ、その場に呆然と立ち尽くしていると、どういうわけか、 親の顔が脳裏に浮かんだ。親はエスニック顔。なるほど、オレもエスニック顔だったか。 そう気付いたときには、時すでに遅く、オレは、タイ人の列に呑み込まれ、トランジット・ルームに来ていた。
三宅ゆうじの知り合いの女性の場合
三宅ゆうじの知り合いの女性が歯医者へ行き、男の先生に「口紅を拭いてください」と、言われたら、何を思ったか、フューフューと口笛を吹いていた。
バレンタインデーの日、会社で
もてない同僚を励まそうと、「・・・君だけじゃないんだ。オレも最近、チョコレートに縁がないんだよ」と、言って、私は、トイレへ用を足しに行った。 そこで、なにげなく鏡を見たら、口のへりに、チョコレートをべっとりつけた男が、こっちを見て驚いていた。
帰省したら、そっくりさん!?
田舎に妻と二人の子どもを連れて、帰省したときのことである。私が、帰って来ているのをどこから聞き付けてきたのか、昔、お世話になった近所のおばさん(ちなみに今は、おばあさん)が、訪ねて来てくれた。おばさんが、私に話しかけてくれているとき、その声に混じって、何やら、後ろのほうから子ども達の声がした。「ねえ、ねえ、あのおばあさん、和田勉に似てない?」長女の声がした。「そういえば、そうね」と、妻の声。そうこうするうち、変声期を迎えたばかりの長男の声がした。「女は、年をとると和田勉に似てくるんだよ!」と、・・・。 妻の顔を思い浮かべ、う~む、と一瞬、頷きかけた私だった。
釣られたじいさんと踏まれたオレ
とある百貨店でのこと。エレベータの扉が開いた。「いらっしゃいませ」きれいなお姉さんが深々とお辞儀をした。一見、紳士風のじいさんが、それに釣られ、丁寧にお辞儀を返した。そうこうするうち、エレベータは上昇。・・・チン。「8階、催事場です」エレベータ・ガールは、言った。そのときである、「ワシの靴は、どこじゃ!」じいさんが、凄い形相で、自分の足元を見詰めていたのは。見ると、じいさんは、靴を履いていなかった。どうやら、1階のフロアで、靴を脱いで、そのままエレベータに乗り込んでしまったらしい~。オレは、この階で降りようと、自らの足を運ぼうとしたら、何故か、じいさんの足がオレの靴の上に乗っていて、思うように身動きが取れず、とうとう、じいさんと一緒に屋上遊園地のある11階まで、来てしまった。そこに、二人して、立っていたのである。
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